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コラム

調停を弁護士に依頼するメリット,デメリット ー離婚問題コラム

「調停は,弁護士さんにお願いした方がいいのでしょうか?」
とてもよく受ける質問です。
私は,「調停は裁判所を使った話し合いであり,調停委員さんが間に入ってくれるので,ご自身で対応される方もいらっしゃいます。でも,事案によっては,弁護士が調停のはじめから入った方がいいことも多いです。」とお答えしています。
たとえば,争点が多方面にわたったり複雑な場合は弁護士のサポートが必要でしょう。また,相手方の外面がいい,自分を正当化することが上手など,依頼者の方が,口で負けそうといった不安を持っている場合なども,弁護士のサポートがあると心強いと思います。さらには,争いが激化している,相手方がまったく譲りそうもないなど,調停で解決することが難しそうな場合も,弁護士に依頼して,調停の当初から訴訟を見据えた活動をするのがふさわしい事案だと思います。
弁護士に依頼するメリットは色々ありますが,法的観点から様々なアドバイスが得られるのはもちろん,調停に同席し,一緒に考えてくれる人がいる,一緒に歩んでくれる人がいる,という心強さは何ものにも代えがたいのではないかと思います。
また,弁護士が相手方との窓口となりますので,相手方と直接,連絡をすることから解放される,ということも,精神的にとても大きなメリットだと思います。

一方で,デメリットは,なんといっても弁護士費用がかかることでしょう。離婚に際し,現在の生活も大変,これからの生活も不安,という事情は痛いほど分かります。
しかし,自分の人生の中で弁護士に依頼するのは,一生に一度か二度あるかないか,という方も多いのではないでしょうか。言わば,人生の非常事態。もっとも心が弱くなってもっとも人の助けを必要とする場面において大切なお金を使う,という選択は,意味があると思います。

離婚事件は,考慮すべき要素がたくさんあり,解決方法は一つではありません。弁護士に依頼して良かった,と思っていただけるように,依頼者の方に寄り添って共に考え,よりよい解決に向けて,全力でサポートしたいと思っています。
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