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コラム

離婚を考えるようになったら ― 離婚問題コラム

離婚に際して決めておくべきこと,あるいは,決めておいた方がよいことは多くあります。
そもそも離婚した方がいいのか,離婚しない方がいいのか・・
子どもについては,親権,養育費,面会交流はどうするか・・・
金銭的には,財産分与,慰謝料,年金分割の請求はどうするか・・・
離婚に備えて準備ができるならそれに越したことはありません。
たとえば,養育費を決めるには双方の収入に関する資料が必要です。
給与所得者なら源泉徴収票や給与明細,個人事業主なら確定申告書や決算書などがあります。
財産分与には,共同生活で形成した財産についての資料が必要です。
プラスの財産としては不動産,預貯金,生命保険,有価証券,車などが思い浮かびます。退職金が財産分与の対象となる場合もあります。また,住宅ローン,車のローンなど,マイナスの財産もあるかもしれません。
資料については,双方が誠実に出し合うのが本来なのですが,収入や財産について開示しようとしない相手も結構います。任意で開示されないと,こちら側で調査するのは容易ではありませんので,できるだけ,別居前など,早いうちに把握しておくように努められた方がよいと思います。

離婚となると,何を請求できるかに関心が向くことが多いのですが,それと平行して,離婚後の生活についての検討も重要です。
収入はどれだけ見込めるか,昇給はありそうか,勤務時間の延長はできるか,正規雇用への変更や転職を考える必要はないか,また,支出はどうか,子どもが大きくなったらどう変わるか・・・
現在だけでなく,将来まで見据えて,ある程度のイメージが持てるとよいと思います。
それによっては,たとえば,実家に援助をお願いしたりなど,何らかの対応を考えることも必要になるかもしれません。
ところで,離婚に際して受けられる様々な行政の支援もあります。児童扶養手当,医療費の助成,就労支援,子どもの就学支援,貸付,公的住居への入居など,自治体によって様々な施策がありますので,一度,担当部署に出向かれ,どのような制度が利用できるのか,早めに確認しておくことをおすすめします。
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