相談者の方は、人生の大きな悩みに遭遇して、当事務所に来られます。はじめに来られた時、暗い表情の方、疲れた様子の方、声の調子が沈んでいる方など、も多いです。
しかし、受任して、しばらく日にちが経つと、目に見えて元気を取り戻されることがあります。電話の声が明るくなったり、話し方がハキハキしたり、ご自分の言葉で丁寧に説明してくれるようになったり・・・
最近、依頼者の方や関係者の方など、とっても明るく、元気になられた方が続きました。
弁護士に依頼して安心され、元気を取り戻されたのであれば、こんな嬉しいことはありません。
また、案件によっては、なかなか進展がなかったり、予想しなかった事態に直面したりすることもあります。
そもそも弁護士に依頼されるということは、紛争が激化しており解決に困難が伴う案件がほとんどですし、相手側(相手方本人、相手方代理人など)が誠実に対応してくれず時間ばかりが徒に過ぎていくこともあります。こちらが一生懸命努力していても、思ったように進まないということもあるのです。
そのような時、自分は迅速に誠実に対応しているのに、なんでこんな目に合わなければならないのか、と理不尽な思いにもなります。気持ちも落ち込みます。
しかし、一方で、真摯に努力し続ければ、ある日、突然、事態がぱっと開けることもあります。タイミングというか、運というか、たまたまなのか分かりませんが、まるで、頑張っている依頼者の方への神様のご褒美かと思うようなことが起こることがあるのです。
弁護士としては、依頼者の方が、理不尽に耐え、一生懸命頑張ってこられた姿を見ているので、その努力が報われる結果になると、本当に嬉しく思います。
なお、数は少ないですが、残念ながら、受任をお断りしたり、途中で受任継続が困難になる方もいらっしゃいます。
たとえば、自分が絶対的に正しくて相手が譲って当然、という考えの方や、あれも嫌これもできないと言うだけで自分では努力しようとしない方などは、お手伝いするのは難しいと感じます。
ほとんどの場合、自分の主張が全面的に通ることはなく、何らかの譲歩や我慢が必要となってきます。また、誰かが自分の都合の良いように解決してくれる訳ではなく、自分の問題として必死に取り組まなければ問題を解決することは難しいと思います。
私自身、きっと何とかなる、いつかは解決できると、自分に言い聞かせながら、自分の問題として真摯に努力される依頼者の方を精一杯応援したいと思います。
2024.01.10コラム